ロマンチック遊戯
放送作家・西野直樹の、アンティーク、ノスタルジー、幻想、フレンチ雑貨、散歩、和のこころ、大正ロマン、昭和レトロ、旅、絵本、猫、乙女スポット、カフェ、アート、そんな日々。
11.04.Wed THE OUTLINE 見えていない輪郭展
先日は「ジョナサンでも分かるアート」の取材で、
六本木・東京ミッドタウン・ガーデン内にある
「21_21デザインサイト」で開催中の
「THE OUTLINE 見えていない輪郭展」へ。
(放送は今週木曜のMXテレビ「5時に夢中!」17時〜)
家電なのにニューヨーク近代美術館の永久収蔵品に選ばれている
「MUJI」の壁掛け式CDプレーヤー、±0の加湿器、au/KDDIの携帯電話
などで知られる世界的プロダクトデザイナー深澤直人さんの作品を、
写真家・藤井保さんが撮った写真と合わせて展示中。

深澤さんのデザインは、
インパクトのある面白いものを作るという発想ではなくて、
そのモノが一番心地良く使えるデザイン。
今まで無意識に思っていた欠点に気付いて修正し、
新しいスタンダードを作ろうとしている。
まわりと一体となってより美しさを発揮する
自然の一部のようなデザインなので、
その本質を切り取る藤井さんの写真は
モノを含めた風景を撮ることになり、
ピントをプロダクトに合わせない
デザインの輪郭が溶けた写真が多い。

「トーストは幸せな形をしているから
トースターもトーストのような感じにしたかった」
と言っていて、小ささにもこだわったトースター。
2人の時に、どっちのパンを先に焼くかという会話になるのも
平和で幸せな風景だと思って、1枚焼きにしたそう。

全てが曲線でデザインされた、リラックスチェアの写真は、
粉雪が降り積もった山のような柔らかな素材感が美しい。

プラスマイナスゼロの加湿器は、
水の雫を針で突き刺したようなイメージだそう。
職人さんが手作業で形を整えて、真ん中の繋ぎ目が
見えないように磨き上げているというこだわりよう。
それは、人がイメージする水の雫の
“ぽにょん”としたフォルムやツヤが
このデザインの輪郭だから。
深澤さんデザインのモノは携帯電話とコーヒーメーカーを持っているが、
買うかどうかさんざん迷った末に買わなかった
(モダンデザインよりもレトロなフォルムを選んだため)
この加湿器がまた欲しくなってしまう・・・。
写真集にあった、
「現代は人の欲望で輪郭がブレているモノ達で溢れているが、
深澤さんのデザインは、人工で自然を探すことで生まれる
“心地よい輪郭”をしている」という趣旨の言葉も印象的。
六本木・東京ミッドタウン・ガーデン内にある
「21_21デザインサイト」で開催中の
「THE OUTLINE 見えていない輪郭展」へ。
(放送は今週木曜のMXテレビ「5時に夢中!」17時〜)
家電なのにニューヨーク近代美術館の永久収蔵品に選ばれている
「MUJI」の壁掛け式CDプレーヤー、±0の加湿器、au/KDDIの携帯電話
などで知られる世界的プロダクトデザイナー深澤直人さんの作品を、
写真家・藤井保さんが撮った写真と合わせて展示中。

深澤さんのデザインは、
インパクトのある面白いものを作るという発想ではなくて、
そのモノが一番心地良く使えるデザイン。
今まで無意識に思っていた欠点に気付いて修正し、
新しいスタンダードを作ろうとしている。
まわりと一体となってより美しさを発揮する
自然の一部のようなデザインなので、
その本質を切り取る藤井さんの写真は
モノを含めた風景を撮ることになり、
ピントをプロダクトに合わせない
デザインの輪郭が溶けた写真が多い。

「トーストは幸せな形をしているから
トースターもトーストのような感じにしたかった」
と言っていて、小ささにもこだわったトースター。
2人の時に、どっちのパンを先に焼くかという会話になるのも
平和で幸せな風景だと思って、1枚焼きにしたそう。

全てが曲線でデザインされた、リラックスチェアの写真は、
粉雪が降り積もった山のような柔らかな素材感が美しい。

プラスマイナスゼロの加湿器は、
水の雫を針で突き刺したようなイメージだそう。
職人さんが手作業で形を整えて、真ん中の繋ぎ目が
見えないように磨き上げているというこだわりよう。
それは、人がイメージする水の雫の
“ぽにょん”としたフォルムやツヤが
このデザインの輪郭だから。
深澤さんデザインのモノは携帯電話とコーヒーメーカーを持っているが、
買うかどうかさんざん迷った末に買わなかった
(モダンデザインよりもレトロなフォルムを選んだため)
この加湿器がまた欲しくなってしまう・・・。
写真集にあった、
「現代は人の欲望で輪郭がブレているモノ達で溢れているが、
深澤さんのデザインは、人工で自然を探すことで生まれる
“心地よい輪郭”をしている」という趣旨の言葉も印象的。
10.29.Thu エッシャー展
先日は「ジョナサンでも分かるアート」の取材で、
横浜・そごう美術館で開催中の
「迷宮への招待 エッシャー展」へ。
(放送は今週木曜のMXテレビ「5時に夢中!」17時〜)
オランダの版画家・エッシャーは、
視覚トリックを駆使した不思議な世界であまりにも有名。

子供の頃から教科書とかCMとかで見たことあったし、
大学時代、部屋にエッシャーのポスターを貼っていたこともあり、
改めてちゃんと見られて嬉しい。
「昼と夜」

田んぼの形がだんだんと白と黒の鳥に変化してゆく。
平面を分割して輪郭を作っていたり、
二次元から三次元へと変化させていたりと
エッシャーならではの試みがてんこ盛り。
ひとつの風景の中で、昼と夜がつながっている感じも幻想的!
「もう一つの世界」

3方向の視点からの描写が1つの絵の中に組み合わされて、
まるでパラレルワールドのような奇妙な空間。
「版画画廊」

絵の中の世界と画廊がつながってる異次元空間。
柱の格子パターンが観る人をうまく錯覚させています。
へぇ〜と思ったのは、観る人を迷宮へと誘うこの不思議な世界は
スペイン・グラナダにあるアルハンブラ宮殿の幾何学模様に
大きな影響を受けたということ。
アルハンブラってやっぱり凄いんだなぁと改めて実感。
横浜・そごう美術館で開催中の
「迷宮への招待 エッシャー展」へ。
(放送は今週木曜のMXテレビ「5時に夢中!」17時〜)
オランダの版画家・エッシャーは、
視覚トリックを駆使した不思議な世界であまりにも有名。

子供の頃から教科書とかCMとかで見たことあったし、
大学時代、部屋にエッシャーのポスターを貼っていたこともあり、
改めてちゃんと見られて嬉しい。
「昼と夜」

田んぼの形がだんだんと白と黒の鳥に変化してゆく。
平面を分割して輪郭を作っていたり、
二次元から三次元へと変化させていたりと
エッシャーならではの試みがてんこ盛り。
ひとつの風景の中で、昼と夜がつながっている感じも幻想的!
「もう一つの世界」

3方向の視点からの描写が1つの絵の中に組み合わされて、
まるでパラレルワールドのような奇妙な空間。
「版画画廊」

絵の中の世界と画廊がつながってる異次元空間。
柱の格子パターンが観る人をうまく錯覚させています。
へぇ〜と思ったのは、観る人を迷宮へと誘うこの不思議な世界は
スペイン・グラナダにあるアルハンブラ宮殿の幾何学模様に
大きな影響を受けたということ。
アルハンブラってやっぱり凄いんだなぁと改めて実感。
10.22.Thu オルセー美術館展 パリのアール・ヌーヴォー
先日は「ジョナサンでも分かるアート」の取材で、
世田谷美術館で開催中の
「オルセー美術館展 パリのアール・ヌーヴォー
―19世紀末の華麗な技と工芸―」へ。
(放送は今週木曜のMXテレビ「5時に夢中!」17時〜)
「19世紀美術の殿堂」と名高い、パリのオルセー美術館が誇る
アール・ヌーヴォー・コレクションから代表的な名品が紹介されています。

「アール・ヌーヴォー」とは、
19世紀末から20世紀初頭にかけて
ヨーロッパで一世を風靡した芸術運動・様式。
建築から室内装飾、家具、宝飾品など多岐に渡り、
優美な曲線や動植物のモチーフなどの
有機的なフォルムがその特徴で、
一言で言えば、とってもロマンチックで、こってり味。
だから好き嫌いが別れるけど、個人的には大好き!

ちなみに「アール・ヌーヴォー」とは、
フランス語で「新しい芸術」という意味で、
それまで芸術として見られていなかった
工芸や装飾を芸術の域にまで高めたのです。

ではなぜアール・ヌーヴォーは植物や動物のモチーフが多いのか?
それは、当時急激な近代化が進み、人間の精神が無機質な機械のように
なってゆく状況の中で、生命力溢れるフォルムや有機的で柔らかな曲線
によって、人間らしさを取り戻そうとする運動だったから。
さらに、大量生産化の社会で疎外されていた、手仕事の喜びを
作り手にも受け手にも回復させるという側面もあったそう。

過剰なまでの装飾性は、世の中の構造が変わりつつあった
当時だからこその、時代を変革するパワーの現れなのです。

そしてアール・ヌーヴォーに最も影響を与えたもの。
それは、日本!
ヨーロッパが過去の様式から抜け出せない状況の中で
19世紀後半にジャポニズム(日本趣味)が大流行。
その後、産み出されたアール・ヌーヴォーは、
自然を発想源とするモチーフや形などの造形的要素、
素材への探究心や手仕事の尊重、生活全体の芸術化など、
日本美術の中に規範を見出し、昇華した要素が数多い。
これだけでも「なるほど〜」なんだけど、
今回勉強用に読んだ
「アール・ヌーヴォーの世界 モダン・アートの源泉」
(海野弘 著 中央公論新社)
という本は、めまいがしそうな程の「なるほど〜」の嵐!
正直、複雑で深すぎて、短くまとめられないので
番組に反映させられませんでした。
でも、これを読んでからスペインでガウディ建築を観たので、
とっても堪能できました。
これを読んでなかったら、
バルセロナの青空にそびえるサグラダ・ファミリアを
「青い海に立ち上る、無数の貝殻やヒトデの附着した
海の樹木」という捉え方は出来なかったから!
10.19.Mon 哀しみのスノードーム
先日このブログでスペイン旅行のスノードームを紹介したところだが
荷物を整理したら、実はもう1つ買っていたスノードームがあった。
それは、乗り継ぎ地・フィンランドの空港で買った
「フィンランド・スノードーム」。
民族衣装の男と白いトナカイに白い雪が舞う、
まさに「スノードーム」ならでのデザインで、
シルバーの台座も銀世界を彷彿とさせる味わい深い逸品。
何度もひっくり返しては、夢の世界へと想いを馳せていた。
空想で紡がれる、フィンランドの物語。
行ってもないのに、既に思い出がいっぱいになり、
遠くを見つめながら、その幸福感を抱きしめていた時、
事件は起こった・・・。
机の上に置こうとしたスノードームは、
たまたま逆さ向きで・・・
割れた・・・。

もはや夢のカケラを拾い集めても、時間を戻すことはできなかった。
儚く散ってしまった僕だけのサンクチュアリは
今、永遠という魔法を解き、ただ哀しげに佇んでいる・・・。
イギリスの作家G.K.チェスタートンは
「ロマンチックであることの絶対不可欠の要素は
『とりかえしがつかない』ことである」と語っているが、
これも人生におけるロマンチックな宿命なのだろうか?
もしかしたら、自分の中に慢心があったのかもしれない。
日々の暮らしの中で当たり前に感じてしまう
身の回りの小さな幸せの有難さを今一度噛み締めて、
謙虚な気持ちで生きてゆこうと思う。










